地方の郊外に建つ夫婦二人のための一戸建て住宅の計画。
地方の郊外住宅地というとりとめのない場所で、日本における木造住宅の慣習のひとつである尺モジュールのみを拠り所とし、
日当たりや風通しの良い、おおらかな住宅を目指した。
計画では、同じくらいの大きさの個室を可能な限り並べ、室ごとに南北に窓を取り付け、風が通り抜けるようにして、回廊で結んだ。
各室の窓は、掃き出し窓と腰窓を使い分け、交互に室の印象が変わるようになっている。
特定の機能を持たない部屋の連なりは、寝室やリビング、ダイニング、倉庫や離れやゲストルームといったように、生活に応じて如何様にも入替え可能になる。
尺モジュールに則った同じ高さの掃き出し窓と腰窓の連続により、ふとした拍子に部屋の風景が上下反転する。
一戸建ての住宅 100㎡
SDレビュー2006入選 SD 2006(鹿島出版会)掲載 SDレビュー2006展 出展(代官山ヒルサイドテラス、大阪芸術大学)